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酸化ストレスとは

私たちは食べものから体を動かすエネルギーを作るため、呼吸によって酸素を取り込みます。その際、一部の酸素は「活性酸素」という物質に変わります。活性酸素は、他の物質に結びついたり働きかけたりする力が非常に強く、私たちの生命活動に欠かせないDNAやタンパク質といった物質を傷つけてしまいます。このように、体内の活性酸素が自分自身を酸化させようとする力を「酸化ストレス」といいます。
しかし活性酸素は、私たちの体に悪さしかしないわけではありません。体の中に侵入した細菌やウイルスなどを退治する免疫のしくみが働くための、重要な役割も果たしているのです。
そこで私たちは、活性酸素にうまく働いてもらうために、そのパワーを抑えるためのしくみ「抗酸化力」を備えています。しかし活性酸素が増えすぎて、抗酸化力では抑えきれなくなって両者のバランスが崩れてしまうことで、酸化ストレスが大きくなってしまうのです。

体内に活性酸素が発生する仕組み
取り込んだ酸素の一部は「活性酸素」という物質に変わる

酸化ストレスがもたらすもの

酸化ストレスが蓄積していくと、その影響が目に見える形で現れてきます。老化がすすんでシワや白髪が増えたり、がんや生活習慣病などの病気にかかりやすくなったりすることが知られています。

老化を促進

年をとると誰しも、シワや白髪が増えたり、集中力が落ちたり、疲れやすくなったりしていきます。そうした老化が進む原因の一つが酸化ストレスだと言われています。年をとるにつれて、体の中で抗酸化力のもとになっている「抗酸化物質」のSOD※1、GPx※2、GR※3などの働きが衰えるため、酸化ストレスが蓄積していくのではないかと考えられています。

※1 SOD:スーパーオキシドディスムターゼ(Superoxide dismutase)
※2 GPx:グルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase)
※3 GR:グルタチオンレダクターゼ(Glutathione reductase)

同じ年ごろでも、若々しい人や、実際の年齢以上に年をとって見える人もいるのは、酸化ストレスの度合いが違うためかもしれません。

シミやシワなどが増える

シミやシワなどが増える

白髪や脱毛が増える

白髪や脱毛が増える

集中力の低下

集中力の低下

疲労しやすくなる

疲労しやすくなる

疾患のリスク

活性酸素が強く働き過ぎて酸化ストレスが増えると、病気にかかりやすくなると言われています。例えば、活性酸素がDNAを傷つけて細胞が正しく働かなくなることが、がんのきっかけのひとつになると考えられています。また、活性酸素が目の神経やタンパク質を傷つけると、それぞれ緑内障、白内障の要因になります。病気にかかったことで酸化ストレスが増え、ますます病気が悪化したり、他の病気にかかってしまったりすることもあります。糖尿病のように血糖値が高い状態では、酸化ストレスが増え、腎臓の病気や動脈硬化になるリスクが高まります。

緑内障・白内障、シミ・シワ、アルツハイマー病・脳梗塞・パーキンソン病、関節リウマチ、心筋梗塞・心不全・動脈硬化症、がん・糖尿病などへのリスクが懸念されている

酸化ストレスが増える要因

酸化ストレスが増える要因は、呼吸によって酸素を取入れるためだけではありません。大気汚染や紫外線といった外界からの影響のほか、喫煙や強い精神的ストレス、激しすぎる運動といった日常の習慣も酸化ストレスの要因になります。まずは普段の生活の中で、こうした要因をなるべく遠ざけるように工夫してみましょう。

酸化ストレスが増える要因には、紫外線、大気汚染、激しい運動、加齢、喫煙、精神的ストレスなどがある

酸化ストレスの改善方法

体にたまった酸化ストレスは、適度な運動や食事などで改善できます。酸化ストレスを減らすために、以下の改善方法にトライしてみましょう。

●適度な運動をして、もともと備わっている抗酸化力を強くする。
●抗酸化食材を積極的に取り入れて、抗酸化力を補う!
●睡眠不足・ストレスの解消をして、抗酸化力が落ちないライフスタイルを心がける。
●活性酸素を発生させるタバコ・紫外線を遠ざける。

監修

監修 大澤 俊彦先生
大澤 俊彦先生

名古屋大学名誉教授・愛知学院大学心身科学部 客員教授
1974年東京大学大学院農学系研究科博士課程修了(農学博士)。
オーストラリア国立大学理学部化学科リサーチフェロー、1978年名古屋大学農学部助手、1988年同大学農学部助教授、1995年同大学農学部教授、2010年より愛知学院大学心身科学部教授、学部長を経て現在客員教授。
その間、1990年より1年間、カリフォルニア大学デービス校環境毒性学部客員教授。
機能性食品研究、特に抗酸化食品研究の第一人者。食品と生命機能の関わりをテーマとして、食事が要因となる生活習慣病誘発メカニズムの解明・予防に関する研究を行う。食品の抗酸化成分の生体内での作用解明のほか、生体内での酸化障害に関する未病バイオマーカーの研究開発など、その研究対象は多岐にわたる。
現在、日本食品機械研究会会長、日本AOU研究会理事長、「日本を健康にする!」研究会副会長、日本食品安全協会理事など多数を務める。

参考文献・資料

  • 吉川敏一, 谷川徹.(1999) ”活性酸素・フリーラジカルと疾患” 化学と生物 37(7): 475-481.
  • Maritim AC et al.(2003) ”Diabetes, Oxidative Stress, and Antioxidants: A Review” J Biochem Mol Toxicol. 17(1): 24-38.
  • Niwa Y et al. (1990) ”Induction of Superoxide Dismutase in Leukocytes by Paraquat: Correlation With Age and Possible Predictor of Longevity” Blood . 76(4): 835-841.
  • Trüeb RM. (2009) ”Oxidative Stress in Ageing of Hair” Int J Trichology. 1(1): 6-14.
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